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創業2期目の大晦日に感謝を込めて

f:id:lhj:20161231114236j:plain  2015年11月20日に起業し、2期目の大晦日となりました。この記事は自分に「お前、2016年に何を実現した?」を問いただすために書いています。かなり苦戦した1年だったので、ここで整理しようと思う。

起業はどうだったか?

 1期目の売上は4,500円と大赤字。「IoT x blockchain の実現」のために必要な知識の取得と人脈形成に注力した。これは起業しなければ経験できなかったことだと思う。仮に1人社長であっても法人格を背中に担いで挑戦するのと、サラリーマンで挑戦するのとでは大違い。起業という勇気に対するリスペクトもあってお話だけでも聞いていただける。これは起業するメリットである。
 一方、デメリットもあった。会社の代表と言ってもニートとさほど変わらない生活をしているため、体力が衰え、東京出張で筋肉痛になるほどである。起業後10ヶ月を経過した2016年9月頃から精神バランスも崩れそうな予兆もあったので、テニスを15年ぶりに再開した。
 私は「やるならガチ勝負」の性分なので、お遊びテニスをするつもりはない。シニアの全国大会に出場するといった明確な目標を持ってテニスと向き合う。その結果、心身がブラッシュアップされ、仕事にも活きると期待している。まぁ、テニススクール初日でヒザを痛めたことは内緒にしておこう。

 2期目の売上は数百万円の見込みがあるので、自分1人が生きていくためのお金には困らないだろう。この売上は AWS 技術支援や PM(プロジェクトマネージャ)としての対価であり、クリーンなビジネスである。売上は多けれ多いほどチャンスを作りやすいが、グレーゾーンやダークゾーンのビジネスをしなければならなのなら私は喜んでサラリーマンに戻るつもりだ。そして、利益はすべて「IoT x blockchain の実現」に使うつもりである。

 日本の未来を託す次世代の若者のために。

SORACOM はどうだったか?

 2016年9月に SORACOM の中の人を新潟市にお招きし、講演して頂いた。講演を終えて最も嬉しかったことは以下の2点だ。

  1. 若者が参加してくれたこと(日本の未来を創る人=若者)
  2. 参加者の心が折れてくれたこと(ホンモノのスタートアップ企業の凄さを体感してもらった)

 特に、2番目が新潟エリアには必要と思ったからだ。新潟は時間がゆっくり&東京から仕事をもらうビジネスに慣れきってしまい、このままでは未来はない。新潟エリアには優秀なエンジニアが沢山いるが、その能力を活かせる土壌が皆無に等しかったので、まずは彼らの心を折り、彼らが蘇る(成長する)機会を与えてくれた SORACOM には感謝という言葉しか思い浮かばない。

 個人的には、2016年7月の SORACOM カンファレンスまでは、シングルボードコンピュータRaspberry Pi)で SORACOM サービスの検証を行っていたが、8月以降は触る機会が大幅に減った。理由は以下の3点に集約されると思う。

  1. 個人で検証できるサービスが少なくなった
  2. 先に進みすぎている(周辺が追いついていない)
  3. ユースケースが思い浮かばない

 グローバルSIM、SORACOM Gate、LoRaWAN の PoC など、各サービスの凄さは理解できるが個人で検証するには高コストである。最低でも月4万円以上は必要で、具体的なユースケースを先に思い浮かばないと手を出せる領域ではない。これは否定的な意味ではなく、SORACOM はエンタープライズ向けのサービスも提供しており、グローバル企業になろうとしていることを意味している。SIM でお遊びするフェーズは終わった。ユースケースを作り上げるフェーズに差し掛かっている。

ブロックチェーンはどうだったか?

 創業目的は「IoT x blockchain の実現」であり、IoT は上述の SORACOM や AWS をチェックしていれば素晴らしい会社や人と巡り合うことができるので問題はない。創業時より「問題はブロックチェーン」と予見していた。単に技術を学ぶだけではなく、暗号通貨界隈の文化を学ばなければならないと考えていた。具体的には以下の3点である。

  1. グレーゾーンとホワイトゾーンを見極めること
  2. ブロックチェーン技術者と接点を持つこと
  3. 世界の動向を知ること

 積極的に SNS、フォーラム、チャットに参加し、いろいろなことを学んだ。周囲からは「こんなに早くブロックチェーン技術を理解できるなんて凄いですね!」と言われたこともあったが、理由は簡単だ。テックビューロ社が提供するプライベートブロックチェーン mijin の実証実験に参加できたからだ。私は mijin → nem → bitcoin → Monacoin → IOTA と勉強し、この流れは非常に良かったと思う。mijin は nem をベースに開発されたプライベートブロックチェーンであり、nem は bitcoin を良化させた暗号通貨プロジェクトの1つである。テックビューロ社には本当に感謝している。朝山社長にお会いする機会があるなら、紅茶の一杯でも奢ろうと思う(断られると思うが。)

 また、Monacoin は日本初の暗号通貨プロジェクトであり、日本最高峰の粋な方々が集う Askmona では過去から現在まで面白い取り組みをしている。偏見かもしれないが、今、日本で行われている様々な暗号通貨の取り組みは Monacoin がもう歩んできた道。車輪の再発明をしているような感もあるので Monacoin(特に周辺サービス)を知ることは非常に良いと思う。

 さて、IOTA だ。IoT x blockcain の実現に最も近い暗号通貨プロジェクトの1つ。これは次章に書くとしよう。

IOTA(IoT特化型暗号通貨)はどうだったか?

 2016年7月にローンチした「Blockchain 3.0」に属するプロジェクトの1つ。プロジェクトのビジョンは「IoT/M2Mで使われる暗号通貨」で、最大の特徴は「送金手数料が無料」なところだ。プロジェクトは3年前から進んでおり、2015年11月~12月のICOで資金調達を行い、IOTA の完成を2018年(残り2年半)としている。2016年7月から今日までの動向を箇条書きで整理してみる。

  • IOTA 財団の設立と有識者の加入(ワールドクラスの学者や経歴を保有した経営者)
  • IOTA コミュニティの増加(公式チャットには1000人以上)
  • 継続した開発(最新ウォレットは v2.0.2 と約10回近くのバージョンアップ)
  • ノードを同期させる手順に苦慮(ITエンジニアが苦労するレベル)

 私は2016年の初期から IOTA 公式 Slack ジョインしていたので、オフィシャルな範囲で言えることをまとめると「2017年の IOTA」は以下のようになる。

  • ノードを同期させる手順が楽になる(ノード・ディスカバリー機能の復活)
  • GPU による hash 計算が一般化される(CPU → GPU → ASIC のステップ)
  • IOTA トークンの上場(世界有数の暗号取引所で取引が可能)
  • JINN のリリース(IOTA 専用のハードウェアモジュール)

 要はこれからのプロジェクトであり、成功するか失敗するかは IOTA ディベロッパーとコミュニティの頑張り次第です。

2017年はどうするのか?

 まずは運転資金を用意し、開発資金(IoT x blockchain の実現)に充当する。1つか2つのユースケース(試作機)を生み出し、本格的な資金調達を行えるようベストを尽くします。
 東京出張は2016年と同じく、ソラコム主催のイベントに合わせて実施します。ソラコムさん、今年もよろしくお願い致します!

 皆様、良いお年を!